ノロウイルスの不顕性感染が危険!感染経路と対策は?
今年も、ノロウイルスによる食中毒が発生している。
病院などでの集団感染が報道されているが、その要因として、感染しても症状が出ない「不顕性感染」がある。
不顕性感染の場合、感染した本人に自覚がないまま調理や配膳を行ってしまうことがあり、そこから感染が広がってしまう。
近年では、二枚貝からの感染以上に食品を介したヒトからヒトへの感染が増加している。
ノロウイルスは数十個程度の少量でも体内で増殖し食中毒を起こすため、対策が難しい。
感染経路は
ノロウイルスは人の腸内で繁殖するため、便の排泄後にウイルスを広げてしまうことが多い。
ノロに似たウイルスの水溶液をトイレットペーパーで拭き取る実験を行った結果が発表されている。
ダブルのトイレットペーパーを10枚重ねた20枚の紙でも、拭いた後の指からウイルスが検出された。
紙を重ねて拭いても、手指にウイルスが付着するのを防ぐのは難しい。
ノロウイルスは、1日から2日の潜伏期間を経て嘔吐や下痢を起こすのが特徴である。
乾燥した室内では20日以上に渡って感染能力を維持する。
トイレのドアノブや水道の蛇口など、便の排泄後にウイルスのついた手指で触る場所は菌に汚染されやすい。
対策方法は
・食品を扱う人は、自分が感染しているかもしれないと思って行動する。
・トイレの後や調理前の手洗いを徹底する。
・配膳など少しでも食品に関わる人は調理者と同様の対策を行う。
慎重になり過ぎるくらい、ウイルスの存在を疑うことが重要である。
不顕性であっても、ウイルスの数は症状のある人と同じであるため、油断してはいけない。
拭いた後に手洗いを徹底することが重要である。
流水だけの手洗いでは数万個のウイルスが残ってしまう。
しかし、石鹸を泡立てて十分に洗い、入念にすすぐことで数個にまで減らすことが可能である。
日常生活の中で衛生管理を徹底することがノロウイルスの拡大を抑えることになる。
結局のところ、子供のときに口うるさく言われた「うがい・手洗い」が大きな効果を発揮するのだ。
トイレのドアや、水道の蛇口の消毒も忘れずに。