まろの思いつき

著者のまろが、興味の湧いたことについてあれこれ書きます。

普通の写真を心霊写真たらしめる「シミュラクラ現象」

 みなさんも、直接ではないにしてもテレビやインターネットを通して心霊写真を見たことがあるだろう。たいていの心霊写真は、水面や木の幹、壁などに人の顔のようなものが写っているというものだ。これを霊の姿だと解釈する人もいるだろうが、実はそうではないケースが多い。

 

 人間はこれまでの進化の過程で、あらゆる背景の中から人物の顔を瞬時に見つける能力を獲得してきた。できるだけ高速で顔判定をするために、判断基準として用いる情報量を最低限にしている。それは逆三角形状に配置された3点である。つまり、このような3点があれば人間はその点群を顔の一部(目と口)と判断してしまうのである。この現象を「シミュラクラ現象」と言う。

 

 壁のシミ、木目、水面の反射光を撮影した写真には、この3点が高確率で含まれる。つまり、一枚の写真から人間の顔らしきものを見つけるのは簡単なのである。写真が撮影された経緯や状況が心霊を思い起こさせるものであれば、その点群は「霊の顔」として認識されるのである。誰もいないのにデジカメの顔認識が動作したという話も同様の原理だ。

 とは言え、筆者は心霊写真を完全に否定しているわけではない。中には顔らしく見えるのではなく、完全に鮮明な顔が写っているものもある。これらが合成写真である可能性も高いが、全てがそうだとは言えない。もし本物の心霊写真があるとして、それを偽物と見分けるためにも単純な思い込みは排除すべきであろう。

 

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